素材

木の種類と性質

ブナ科

ブナ

産地:日本、ヨーロッパ、北米
当社では主に椅子・お椀に使用

年輪の不明瞭な散孔材。柾目面に赤みがかった特有の斑点がある。
材質は硬くて、粘りがあり、弾力性に富む。曲げやすく、薄くして使え、接着がしやすい。乾燥が十分でないと、ねじれて狂いが生じやすい。
広範の用途をもっているが、なかでも曲木家具に適する。
欧米特に東欧では、長くてねじれの少ない、色むらのない良材が採れる。
そうした加工性のよい良材をおさえていたのがデンマークで、その為この国ではブナの無垢材の家具がたくさん作られている。
ウェグナーの作品の大部分もこれである。

水楢

産地:日本、中国、朝鮮
椅子・箱物・お椀に使用

年輪の明瞭な環孔材。心材はくすんだ褐色、辺材は灰白色で、心辺材の区別がはっきりしている。刃物のとおりはよく、着色、塗料ののりも良い。
一般的にナラという場合、ミズナラのほかにコナラのことも指す。
ミズナラより温暖な地で育ち、割れやすく、ねじれやすい。見た目は似ていても、性質は全然ちがう。
ミズナラの中でも、北海道産が良材と珍重されている。
板目に木取ると力強い木目がでて頼もしく、柾目に木取ると逆に優しい 表情を見せたり、ときに個性的な斑があらわれる。その表情が美しい。
近年、良材が極端に少なくなり、希少価値が高まっている。

栗

産地:日本
一枚板・お椀に使用

年輪が極めて明瞭な環孔材。弾力性に富み、狂いも少ない部類。
耐朽・保存性は高く、水湿に耐える。削って磨きをかけるとミズナラのような雰囲気もでるが、ミズナラより優しく素朴な顔をしている。

カバ科

カバはサクラとともに昔から日本人に親しまれてきた木です。
現在、市場でサクラと呼ばれている大部分はこのカバです。

真樺

産地:日本
一枚板に使用

年輪が不明瞭な散孔材。辺材は白く、心材は淡紅褐色で、心辺材の差がはっきりしている。緻密な肌目に光沢があり、硬くて強い。
加工性、着色性がよく、狂いも少ない。欠点の少ない材ゆえに良材は少ない。

水目桜

産地:日本
主に箱物に使用

心材は紅褐色、辺材は黄白色。肌目は緻密で美しい。
硬さを生かしたフローリングや、漆器の高級木地として使用。

カバ科

胡桃

産地:北米、ヨーロッパ
一枚板・椅子に使用

散孔材ないし半散孔材。軽いわりに強度と粘りがある。
狂いも少なく、乾燥もし易い。色は紫を帯びた灰色、経年変化によりタンニンの影響で黒くなる。米国産の材のなかでは最も人気の材。
艶があり磨くと美しく光るので、使い込むほど深い味わいが増す。

鬼胡桃

産地:日本、中国
椅子・お椀に使用

年輪のはっきりしない散孔材。心材はくすんだ褐色、辺材は灰色を帯びた白色。粘りがあり、狂いも少ない。一般にウォールナットに比べて軽く軟らかく、狂いも少ない。柔らかい優しい雰囲気が特徴。

カバ科

楓

産地:北米、ヨーロッパ
テーブル・椅子に使用

メイプルは欧米では古くから家具に多用され、特に鳥眼杢のあるものはバーズアイメイプルとよばれ、珍重されてきた。
メイプルはその硬さの具合からハードメイプルとソフトペイプルという呼びわけをされる。概して水はけの良い日当たりで育ったものはハードになり、ソフトは、ハードより25パーセントほど柔らかい。
ちなみに、メイプルシロップが採れるのはハードメイプル。

板屋楓

産地:日本
一枚板に使用

年輪のはっきりしない散孔材。色は淡紅褐色。
非常に硬く、かつ導管がつまっていて割れにくい。粘りが強く、われにくい。

栃

産地:日本
一枚板に使用

肌目は緻密、木理はときに不規則に走り、波状杢・縮み杢・斑杢などがあらわれる。昔、山村など米が取れない地域ではヒエやドングリと共に主食の多きな一角を成していた。飛騨高山地方の栃の実せんべいはこの木の実を原料としている。

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